男女にそれぞれ「異性のソレ」を付けることが流行る。
手術はそう高額でもなく、大変でもないということで結構多くの人が「とりあえず付けてみた」という感じで流行。
昔の恋人も「付けた」とのことで当時を懐かしんで、ということでプレイすることに。
双方のソレをフル活用した「ダブル連結」はもちろんエキサイティングだし、それ以外にもプレイの幅がぐんと広がるものだ、と2人で関心しきり。
「立った状態で後ろから」というもので初めて「前」のポジションを担当する。あーこりゃ凄いもんだ、と驚く。
どこかの部屋で寝ている。と、下半身に違和感。某有名女性コラムニストが私のソレをいじくりまわしているのだ。何やってんですか? と聞くと「んーなんか楽しいかなと思って」と曖昧な回答。えー?と思っているうちに危ない感覚。あれあれやばいやばいと思っているとぱっと顔をかぶせて始末してくれた。「(タイミングが)よくわかりましたね」というと「まー女やって長いんで」とティッシュに吐き出して笑っている。
隣の部屋では何か料理をしている。私も手伝わないといけないな、と思って参加する。が、どうも水道の調子が悪く、みなてこずる。なんとかスープと、カレー数種類を作ったが、誰が食べるものなのかわからない。
テーブルを見ると「カレーを作るとよい」と表示された機械がある。小さい弁当箱ぐらいの銀色の金属ボディで、中心部に液晶画面があり、文字が表示されるのだ。
「ああ。“決める機械”の指示か」と思う。さっきのコラムニストの行為も機会の指示だったのかもしれない。
この機械は1年ほど前から実験的に市販が開始されたもので、どういう仕組みかは知らないが「回りにいる人々の行動に間違いが絶対にない指示を出す」ための機械だ。通称「決める機械」と呼ばれている。
することが無くなったので帰る。飛行機に乗った。随分と遠くに来ていたのか、それとも「飛行機で帰る」という指示が出ていたのかはよく解らなかった。
家に着くと妻と2人の娘が居た。機械を見ると「速やかに離婚すること」と出ている。えーなんでだろうか、と思うが「機械の指示ですから」と妻は書類を書いている。子供たちは妻が連れて行くそうだ。機械をまた見ると「2ヶ月は住んでいてもよいが、元夫とは口を聞かなくてよい」と出ている。2ヶ月居るのかね? と聞くと「いえあさってには引越しのメドが立ちましたから」とのこと。まあ、機械の指示だからなあ、と思ってぼんやりしていると来客。夜のニュースワイド番組で人気のハーフのアナウンサーが立っている。
「一日愛人で伺いました」とのこと。よく見る「一日署長」のようなたすきのソレをかけている。妻と子供たちは引越し準備ということで出かけていった。さて、一日愛人とは、と機械を見る。「ドラクエをする。一日愛人はその間ずっとご奉仕を」とのこと。えーっ? と思うと「どっちの口がいいですか」とまたストレートなことを聞かれる。「じゃあ上で」と答えると機械を確認している。「1回目は上からすぐ下でそのまま終わる形でお願いします。あとは上でも下でもお好きなほうで大丈夫です。避妊はしなくていいと書いてありました」とのこと。あーそうですか、ともう任せることにした。
夜になってアナウンサーは帰っていった。明日からドラクエやったら「普通にドラクエをすること」に逆に違和感があるのでは、と心配になるほど激しいドラクエタイムだったわけだが。「明々後日にまた来ます」とのこと。は? と聞くと「機械に出ましたので」とのこと。はあ、と返事をすると今度は見知らぬおばさんがやってきた。
「食事をお作りしますんで。えーと、しょうが焼きですね。機械の指示は」とのこと。出来上がったので食べることにした。「明日は別のおばちゃんが来ますから」とおばさんは帰っていった。「早寝早起きをして早い時間から仕事。夕方からは改めて指示あり」と表示されている。じゃ寝るか。
夢を2つ見ました。
●失敗クイズ
メールが届く。「人類XXXXX研究所」(XX〜部分は失念)とタイトルにある。何かのいたずらか、と思ったが、ウイルスソフトに反応はないし、私の名前もタイトルにあるし、プロパティなどでみてもgoドメイン。とりあえず開いてみる。
と、どうもきちんとした国立の研究機関からのものらしい。内容は
「あなたは今日、5つの失言を口頭またはメールにて行いました。それが何であるかを書いて今日中に返信してください。返信があり、誤答が1つ以下だった場合、その失言は無かったことになります。誤答が2つ以上、または今日中に返信がなかった場合、今回の失言の重さが増加します」とのこと。
意味がわからないが、ひとまず送らなくては、と必死に考える。が、どうにも思いつかない。
●外ハメ回数券とSuica
知人から「外ハメ回数券」というものを貰う。何ですか?と聞くと「これを用いての性行為は法律的、人道的な罪に問われないというものです」とのこと。仕組みは
・クレジットカードほどの大きさ。スライドボタンで相手の好みを入れられる。ルックスとかプロポーションとか。
・近くに希望に近い人がいるとそのボタンが「緑・黄色・赤」に色分けされて光る。緑が「適合度が高い」ということ。右下隅の液晶表示エリアに「100点満点でどれくらいの適合期待度か」という数値も出る。
・それら適合値が高いカード同士が近距離に来るとそれらのカードから同じ音がして誰だかわかる仕組み。
・希望を設定した時間から24時間以内で可能な「この人はパス」は2回まで。3回パスをするとその1回分のクレジットを消費する。合意に達して行為を行った場合も1回分消費する。
・外ハメ、というのは「そとはめ」と読み、まあ、言ってみれば外食みたいなニュアンスということ。
・買い切りの回数券式と、Suicaのようなチャージ式がある。名前も「外ハメSuica」とのこと。
へー、と思い、ひとまず希望を入れてみる。かなり強引な、というかわがままな条件を設定したので、まあ、適合者が居ても向こうの設定値に適合しない、またはパスだろうなあ、と思いつつ。
ところが、駅の通路を歩いていると、ほとんど緑、総合点95点というのが表示された。キョロキョロと探すと、通路の向かい側にやはりキョロキョロしている女性がいる。ダメ元と近づいていくとピピピーとアラームが鳴った。その人も鳴っている。向こうもこちらを確認したのでどうもどうもなどと挨拶をする。
意外にも向こうが「OK」の入力をした、という表示が回数券に出る。慌てて私もOK入力をする。なんか飲み屋でも行ってからにしますか? と聞いたら「いやもうすぐにでも」というので近くのしかるべき場所へ。相当激しい時間を過ごし、双方満足して解散、ということに。
事前に知人に聞いていたのは
・この仕組みで知り合ったもの同士が、この仕組みを経由しないで行為を行うのは「罪に問われない」ことの適用外となる。
・メール、携帯などで待ち合わせをしてカードを経由して同一人物と行為を行うのも同じく「適用外」となる。回数券などにそれらをチェックする機能がある。
・逆に言うと「世間話として」利用駅や時間帯などを話し「たまたま再会した」形であればチェックはできない。罪に問われないことの「適用内」となる。
ので、帰り際になんとなく利用駅などについて話すと、向こうも含み笑いをしてそれに関する話題を振ってきた。うまくすればまたこの人と、などと思いつつその日はSuica式のものを早速購入して帰る。駅で売っているし、チャージも出来るのだ。
日が変わって、GT選手権などに出ている車両と、プロトタイプの車両をクラス分けしての公道レース、というものの取材に出かける。レース自体は「真剣勝負」と企業の宣伝みたいのがごちゃごちゃになっていて、いまひとつ緊迫感にかけた。と、以前やはり取材をしたソーラーエネルギーレーシングカーを開発している人たちに出会った。ではでは、と焼き鳥屋に向かう。この焼き鳥屋は以前にバイトをしていた店で、色々とよくしてくれるのだ。
クルマの話などをするが、やはり最近の人々の関心事は「外ハメSuica」なので自然にその話題になる。
「いや、あれは結構成功率が高いんだけど、いくら罪にもならずモラル的にOKと言っても、モロ“ラブホに行って来ましたよ”という匂いやら香水の匂いがしたまま家に帰るのはちょっとねえ」
「そうなんですよねえ。毎回焼肉屋に行って匂いを消してくるというのもねえ」
「焼肉行き過ぎると、中年にはキツイというか。それに妙に精力つけようとしてんのかと家内に思われてもねえ」
などと言っている。
「焼き鳥屋で軽く飲んで居れば別に自分が食わなくても匂いは着くし、あと、地下のバーなんてのも換気が悪いからタバコやら独特の匂いが着いてそっちの匂いは消せますよ」と私。
「ほーこりゃいいこと聞いた」
「結構やってますね!?」
などと感心されるやら冷やかされるやら。と、カードがピーピーと鳴り出した。特に設定はかけていないはずだが、鳴るには鳴るらしい。なんだろう、と見ると、店員の女の子もピーピー言わせながらこちらをじーっと見ている。
「ほほーこれはまた」などと回りは盛り上がっているが、ここで鳴らされてもなあ、と思っていると店長が「いいよー。座敷でちょっと軽くやってきたら」などと言っている。えー!? と思うが女の子はそれでOKらしい。同席した人たちも「どうぞどうぞ」と言っている。パス権利が無くなるのもいやだし、と思い、まあいいか、と座敷で行う。
数日後、Suicaを取り出して見ると、違うマークが着いていた。アレ? と思ったが、家の者に聞くわけにも行かず「なんかがオートアップデートしたのだろうか」と思いつつ出かける。と、駅にさしかかったあたりでピーピーと鳴り出した。誰だろう、と思っていると、筋肉質の男性がにこにこしながら近づいてきた。え!? と思っていると向こうがOKと入れた表示が出た。こちらはひとまずパスを押さないと、と思っていると勝手にOKを送ったことになっている! これは一体、と思っているうちに男性に腕を掴まれてぐいぐいと引っ張っていかれる。「男同士用」もあると噂には聞いていたが…。寝ている間に家人に摩り替えられたのだろうか。
友人と「年末軽く飲み投げと行きますか」と街を歩いている。と、駅の前で「白い羽共同ボッキンにご参加お願いいたしまーす!」と声がする。はい? 友人と「まあ聞き間違いですかな」などと笑っているとノボリみたいのにもそう書いてある。“歳末白い羽共同ボッキン”と。悪ふざけにしては度を越していると友人と見に行ってみると「募金+精子銀行および医療研究用への提供」というものらしい。どうやって? と思っていると説明コーナーというのがあったので入ってみる。
そこには
・東洋医学によるクイックコース ※施術は1人あたり3秒程度で終わります。お時間の無い方、EDの傾向が見られる方に特にお奨めです。
・風俗嬢によるエンジョイコース ※施術は1人あたり1分〜2分程度で終わります。「過程」も気持ちよくお楽しみいただけるのはこのコースです。手およびローションを使用いたします。
・学生ボランティアによる器具コース ※施術時間は個人差があります。
○標準ボッキンセット:上記コースから1つをお選びいただき、500円の寄付および体液のご提供をいただきます。15分以上経過しても放出が無かった場合、300円の寄付のみをいただきます。
○ハッピーボッキンセット:上記コースの全てを1000円の寄付および放出全体液のご提供をいただきます。ただし、時間制限は10分となり、全コースによる放出を保証するものではありません。コースの順番は指定可能です。
○わんこボッキンセット:制限時間上限は1時間。全コースをローテーションで行います。ご本人がお道具を着衣内に自ら格納、または前回の放出から5分放出がなかった場合終了となります。放出回数×500円の寄付および放出全体液のご提供をいただきます。コースの順番は上記表記順の繰り返しとなります。
※各コースとも、放出回数分の白い羽をお持ち帰りいただきます。
とのこと。協賛の鍼灸医院や学校、風俗店、学生ボランティア協会の名前、器具提供会社などの名前が書かれている。いわゆる無修正系のサイトやビデオ会社の名前もある。クイックコースなどで「あらかじめスタンバイ状態」に入りやすいようにとの配慮だろうか。
「これはもう募金というよりも明らかに風俗だよなあ」などと友人と話している。しかし最終的に寄付はするんだろうねえ、などと言いつつ横を見ると、モニターがあった。サンプル映像とのこと。どれどれと覗きに行く。
東洋医学のクイックコースの映像。とにかく速い。白衣を着た女性が2〜3回手前に引くようにするとかなりの怒張モードになり、野球の「フォークボールの握り」のようにして先端をぴっぴっと二度ほど引いて半球状のフタのようなものを被せる。いわゆる「摂取用器具」なのだろうか。女性に退室を促された男性は首をかしげているが、2.3歩歩いた段階でうめき声を上げてふらふらとしている。凄い。まさに東洋の神秘とはこのことか。「ケンシロウみたいだ」と友人が言う。なるほど「お前は既にイッている」ということか。
続いて風俗エンジョイコースを見学。女性は裸だが、柵のようなものがあってちょっかいを出せないようになっている。で、ローションを垂らしてはなにやら「団子作り」「飴職人」のごとく素早い動きでこなしていく。何をどうしているのか解らないほどの手さばきというか。説明通り「過程」もイイらしく、対象の男性の息遣いが荒い。東洋医学コースほどではないが、これも速い。ただ、器具を被せてから数秒間「フォローの動き」もあるので、やはり快楽度はこちらが上だろうか。というよりこれは完全に新手の営業スタイルにしか見えないが。
最後は学生ボランティアのコース。いわゆるアダルトグッズ女子高生が使ってくれるということらしい。装着取り外しは寄付の方が自ら行うようで、学生はつけた後を手で動かしたり世間話をしているだけらしい。「これはマニア向けですな。制服だし」と友人。「つうかこれはボランティアの範疇に入るのかね」と私。「医療ボランティア、ということの拡大解釈でしょうねえ」と友人。いずれギリギリだ。
店の予約時間が迫ってきたのでその場を離れる。
「ハットかませる自信があるなら、ハッピーセットで学生・風俗・東洋、ってのが一番お得感あるでしょうねえ」と友人。
「だね。ロートン行けるなら学生最後で最初は東洋にして風俗を長めにしてよりハッピーに、かな」
「っすね。あんまコンディション良くないようなら風俗・東洋・学生ですね」
「わんこは学生が罠だよな。1回目の学生を乗り切れるかどうかだよねえ。前2発がアレで3つめを5分以内はなあ。でもまあ、学生2回乗り切ったらつわものだわな」
「その段階で7発確定でしょうね。風俗嬢がタイプだったら8発の可能性も。ナイス8マーク」
「8マークで限度だろ。9マークだったらまさに“馬並み”だわな。つか羽貰っても付けねえよなあ」
「羽9本付けて“ホワイトホース出した”言ってる場合じゃないすからね。付けてる人居ませんでしたねえ」
「むしろ馬じゃないホースだよなあソレ」とか話しつつ歩く。
どこかの会議室で打ち合わせ相手を待っている。と、会議室の奥に人影。見に行くと、なんかドラクエの変な角付き覆面みたいのを被ったマッチョの人が、サラリーマン風の男性のオカマを掘っている。机に手をつかせて、という形。
「技術のぉ、技術のぉ 何!?」
「に、に、日●!」
「メイクイットポッシブル、メイクイットポッシブルゥ〜 何!?」
「う、う、ウイズ、き、き、き、キヤ●ン!」
「そうだやれば出来るじゃないのぉ!? 出来るじゃないのぉ!?」
とか延々そういうの。なんだろうこれは、と思ってみていたが、展開に変化がないし飽きたのでその場を離れた。
※変な夢ですねえ。
※この日は寝ている途中で何度か目を覚まして、また寝ては夢を見る、というのが続きました。時系列が前後したりしますが「海外での暮らし」「ダーツ」「エロ」というものが何か1本串として通っている感じでした。完全に連動はしていませんが、世界観は一緒というかそういうイメージでした。登場人物は日本人、外国人入り混じっていました。
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●メキシコ/成人後:ダーツ小屋
メキシコで働いている。ちょっと前にTVで「今後性交渉は“当たり前のこと・隠す必要が無いこと・恋愛感情が無い間柄でもかまわないもの”として扱います」との政府からのリリースがあった。それを受けて、この地域では「それの場」としてダーツを置いた掘っ立て小屋のようなものがあちこちに作られた。台はギャラクシーが4台、台の反対側のスペースには壁にそって病院のソレのようなベッドが4台。つい立のようなもので仕切られてはいるが、目隠しというよりは洋服掛けとしてしか機能していない。なにしろダーツ台側からは丸見えなのだ。他にもソファなどがいくつか置いてある。性行為をしたくなったらそこに行って、さながらダーツの対戦を申し込むようにソレも申し込んで、という仕組みなのだ。
いくつかの決まりがその場所にはある。
・可能な限り、コンドームを持参すること。その日に余った分は置かれてあるガラスケースに入れて帰ること。
・ケースの中のコンドームにいたずらをしないこと。いたずらが発覚した場合、当人は無期限出入り禁止とする。
・職業上やむをえない場合を除き、銃など武器類は持ち込まないこと。
・ダーツだけをしたい場合は、ここではなくダーツバーに行くこと。
だいたいこんなものだ。ダーツバーと区別するために、人々はこの場所を通称「ダーツ小屋」と呼んでいる。ダーツ小屋は「ストレート用、男女それぞれの同性愛者用」の3つに分けられていて、それぞれ「緑、黒、赤」の屋根の色で区分されている。
仕事が早く終わったので、ダーツ小屋に行ってみる事にした。男性2人の先客あり。知らない顔だったが、挨拶をして「まあそれまでダーツでも」と思って仕度を始める。と、その男性客2人がじろじろとこちらを見ている。システムが解らないのか、ダーツを投げたいがやり方がわからないのかな、などと思っていると、こちらを意識しながらも互いの股間などをまさぐりあい始めた。えー!? と思っていると「一緒にどうですか?」と声を掛けてきた。
「あのー、ここはストレート用なんで。黒い屋根のはもう少し先にあるんでそちらにどうぞ」と言うと「いや、知ってますけど。ちょっと今日は新しい人と楽しみたくて」などと言っている。「でもルールが違いますよ。そういうのは迷惑ですよ」などと言っているうちにじわじわとこちらに寄ってきた。こりゃイカン、ダーツを人に向かって投げるのはNGだが、これはもうやむなしか、と思っていると、顔なじみの男女が5.6人どやどやと入ってきた。警官姿の人も居る。彼もここの小屋の常連だが、制服を着ているということはパトロール中だろう(警官が時々トラブルがないか見回りに来るのだ) 気配を察知した彼が「ちょっと来ていただけますか」と先の男性2名を連行して行ってくれた。
これで一安心、と思っていると、顔見知りの女性が「怖かったでしょう? じゃあ私がリハビリしてあげる」と早速のお誘い。これは出だし好調、と思っていると、やはり顔見知りの男性が「おっとちょっと待った。一応今日のルールを決めましょう。えーと、あんまりお2人を待たせてもアレなので私から提案。今日は、1回終わったらできるだけ別の相手と、というやり方でどうでしょうか。連続して、というノリになった方々はしかるべき場所に移動していただいて。で、いいですか? じゃあソレで。お待たせしましたー」と笑っている。
リハビリ、というだけあって積極的にサービスしてくれる。されるがままという感じになる。
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●イングランド/学生時代:ダーツ学校とペットと宇宙人
イングランドの高校に通っている。小学校から高校まで一貫教育の大型学校。通常の教育も行っているが、この学校は授業の中に「ダーツ技術習得」が含まれている。プロを目指すもの、ハイアマチュアを目指すもの、目的はそれぞれだが毎日2時間はダーツの授業と、クラブ活動がある。クラブ活動はサッカーなどを除いては全員ダーツ部。5人で1チームとなり、リーグ戦を戦うのだ。私は中学2年のときにこの学校に編入してきたのだ。
この学校には、高等部の3年から特待制度がある。教員の助手をしながら授業を受けることで、高等部在学中に支払った学費を全額払い戻ししてもらえる。その試験に受かるのは結構たいへんだが、私は幸運にも合格できた。なので助手をしながら授業を受ける形になる。その生徒達は私服ではなく学校に渡される制服を着なくてはいけない。渡されたものはなぜか異常に大きい。というか肩パットが入りすぎていてダーツも投げにくい。事務所に問い合わせたら「製造ミスでした。2週間ほどで新しいモノが届くのでそれまでは正式教員用のスーツを着てください」とのこと。着て授業に出ると同級生に「先生先生」と茶化される。同級生は「助手さん」と呼び、下級生は「助手先生」と呼ぶのが本来的な決まりなのだが。
今日はソフトダーツのクリケット練習教室で授業がある。マシンの設定など準備をする。設定といっても、そもそも「17と19以外が塞がれている台」などが数種類あり、それがきちんと動作するかをメンテナンスモード、手押し、投げて確認というのを繰り返すだけなのだが。
手押しの確認まで終わり、実際投げての確認に入ろうとすると教頭先生が来た。「やっとるか。うむ。3年になってからいいフォームになってきたな! ああ、大事なことを言い忘れた。投げての確認。この台まで終わったら玄関のほうに回ってくれ。生徒用の新しいペットが来たから、納品書との付け合せ確認を頼む。あとの台は私が投げておくから」とのこと。承知しました、と答え台の確認を急ぐ。教頭先生も投げ始めた。トリプル、外側シングル、ダブルと打って次に内側シングル、さらに次の数字のトリプル、外側シングル、というようにノーミスでバーッと打っていく。流石だ。
自分の分の確認が終わったので玄関に向かう。動物を運ぶためのトラックが数台並んでいる。生徒は「思いやりを学ぶ」ために動物を飼うことが義務付けられているので、その「新入生用および死んでしまったペットの補充」がやって来たのだ。ほとんどが犬かネコであり、犬種などは指定されたいくつかのものからしか選べないのでそれらの確認は大変ではない。「えーと、ビーグルが12匹、コーギー5匹」とか書類と数を確認すれば良いのだ。が、問題は馬をペットに申し込んだ分の確認。一部の旧貴族の生徒で高額な寄付を学校にした生徒だけ馬を飼うことが認められているのだ。まあ、イヤミっぽいステイタスになるということで資格があっても飼わない生徒がほとんどなのだが、来年の新入生はかつてないほど馬を申し込んだものが多い。色やらなにやら「これで合っているのか?」がよくわからない。図鑑で調べながら確認するのだが、馬が噛んできたりぼとぼと排便したりと始末が悪い。業者さんが「間違いなく合ってますけど、決まりですから(確認)お願いします」とすまなそうにしている。
なんとか全部の確認が終わる。犬猫と馬は業者さんが移動してくれたが、人手の関係でポニー2頭だけは私が専用厩舎に連れて行かなくてはならない。
馬は小さくても臭いなあ、と思いながら2頭を引いていく。と、宇宙人の生徒3人に声を掛けられた。そう、この学校には宇宙人も居るのだ。彼らはダーツの授業を受けなくていいことになっているが、趣味でやっている生徒も中にはいる。彼らもその生徒の一部だ。
「ジョシュセンセイ、コレ、タベルノカ?」
「いや、これはね。食べるものではなくて飼うの。ペットなんだよ」と説明する。
「ソウナノデスカ ヨクミルト カワイイネー」と言っている。
「何をしていたのですか」と尋ねると
「ア ジュウデ ウチアウアソビ ウチュウジンノコドモハ ヨクヤル ナツカシイノデミンナデヤッテミタ」とのこと。
小型の光線銃のようなものを渡してくれた。危なくないのか? と聞くと、
・宇宙人Aは当たると体が「小さいA君」に分裂する。3分ぐらいで元に戻る。
・宇宙人Bは2分ほど痺れて身動きが出来なくなる。
・宇宙人Cは体が数秒痒くてたまらなくなる。
とのこと。「キンパクカンアルヨ」と笑っている。「人体への影響は?」と聞くとハッと何かに気が付いたようで3人で確認している。「ゴメンワスレテタ シヌヨ スグヤメルヨ」とのこと。まあ、誰も死ぬ前に自分達で辞めることにしてくれてよかったと思う。
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●イングランド/学生時代:競馬場へ行く
新入生が入ってきた。本来であれば3年である私は卒業するのだが、助手の学生は6月まで学校に残る決まりになっている。メキシコの大学に進学が決まっていたが、それらにもその旨便宜が図られている。
今日は小等部の新入生で馬を飼っている生徒の引率で、電車で2時間ほどかかる競馬場まで行かなくてはいけない。彼の実家は裕福で多くの競走馬を所有しているのだが、大きなレースなので見に行きたいとのこと。高等部にならないと宿舎からの自由な外出は認められていないため、助手である私が引率を、というわけだ。
「助手先生。忙しいんでしょう? ごめんなさい。僕のために」と生徒が萎縮している。「大丈夫ですよ。今日はこれが助手先生の仕事ですからね」と笑ってみせる。少し緊張がほぐれたようで、生徒も笑っている。
電車が来た。車内に乗り込み、空席に座る。乗り換えは事前に調べてきたが、念のために確認を、と路線図を見る。と、どうも駅名が違う。というかなぜか漢字で書いてある。
持参してきたメモと駅名を照らし合わせているとなんとなく解ってきた。が、どうもイマイチはっきりしない。と、イングランド人と思われる中年女性が「アンタらどこ行きたいねんな」と思いっきり関西弁で話しかけ来た。
「●●駅なのですが」と答えると「あー英語で●●やったら、ここやわ。熊頭駅、ここここ。熊の、アタマ書いてるやろ? ここ。な?」とのこと。お礼を言うと「いやいや。オバちゃん前にチャイナタウンに住んどったから漢字詳しいねん。この車両もチャイナタウンで使っとったタイプやわ。路線図変え忘れたんやな。よっしゃ。オバちゃんが言っといたるから」
笑いながら歩いていってしまった。礼をしつつ見送るが、さて、チャイナタウンで漢字は解るが、関西弁の日本語というのがよく解らんな、と思う。
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●イングランド/学生時代:勤労奉仕と幽霊
6月になり、新入生のフォロー業務のための居残り期間が終わった。メキシコに引っ越すまで数週間あるのだが、学校から「引越し準備の合間を縫って地域のボランティア活動もやって欲しい」との連絡があった。人手不足とのことらしい。また、ボランティアとは言っても、学校のほうから結構良い時給が払われるとのこと。つまりは学校が2重でボランティアをしているようなものか。むしろありがたい話なので喜んで引き受ける。
今日は1人暮らしの老人の家の掃除と料理作りをする。地域の老人は「カードを買ってその金を賭け合う賭けビンゴ」が大好きなのだそうで、ボランティア団体主催のソレに連れ立って出かけているとのこと。その間に掃除と料理を、という仕組み。
石で作られた随分と古いアパートの前に付く。同行していた女子大生のボランティアの子から「あのー。このへんは古い家ばかりで、オバケとか普通に出るから」とさらっと言われる。「え? どうすれば良いんですか?」と聞くと「普通は“自分は何をしに来た。あなたは何がしたいのか”と毅然とした態度で話すと分かり合えるというか何もされないんだけどね。あなたほらー、日本人だから向こう見たことないかもしれないからねえ。時代によってはねえ。あとあなたー、英語アメリカで習った? あーやっぱりね。日本からアメリカ行ってその後イングランド? あー通じないかもしれないわー。昔の人には。ゆっくり喋ってみてね。まあ、なんとかなるでしょう。ここんところ誰も崇り殺されてはいないしね」と。ここんとこ? 前はあったのか? と思うが、いまさら「帰ります」というわけにも行かず、恐る恐る古いアパートに入る。
このアパートはどうも18世紀に建てられたものをあれこれ手直ししながら使い続けているものらしく、横に長い部屋に台所とリビング、ベッドルーム、バスルームなどがスライド式のドアで区切られているという作り。最後に改修されたのはいつなのか、家電製品が猛烈にミスマッチなほど風呂と台所のかまどが古い。まずは台所を掃除して、チキンのカレー煮込みを作る。煮込みつつ戸を全部開けて風呂掃除。水垢が随分と付いていてこれはしんどいな、と思っていると、台所から音がする。こわごわ見ると鍋やらフライパンが勝手にカタカタ動いたりかき混ぜられたりしている。あー来ちゃった、と思いつつも「決着を付けるなら早い内に」と台所に向かう。と、今度は風呂のほうで水が出たり止まったりする。
腹を決めて「どなたかいらっしゃいますか?」と聞いてみる。と、風呂のほうでもやーっとした霧のようなものが出て、徐々に実体化して若い女性の姿になった。手に大きな火箸のようなものを持っている。それにしても衣装が古いというか映画でしか見たことがないような作業着のようなものを着ている。
「アンタ! 人のウチで何やってんのよ!」と怒鳴られる。
これこれこういうことで、と説明をする。まず、ボランティアという言葉がうまく通じない。また、彼女は自分が幽霊だということはわかっているが、まだ1800年代後半だと思っているようだ。
「あの、いまは2004年なんですが」というと「2000を過ぎているの!」と驚いている。
「あーそう。ならしょうがないわ。お掃除頑張って。つうか手伝おうか掃除」とか言っている。なにがしょうがないのかよく解らないが、掃除を手伝ってもらってみる。と、どうもスポンジを動かせるが、あまり力が入らないとのこと。
「じゃあ。料理が焦げないように見ておくから。それなら出来るから」ということで幽霊に見守られながら掃除を続ける。幽霊の不思議なメロディの鼻歌が時々聞こえてくる。早く帰りたいなあ、と思う。
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●メキシコ/成人後:ダーツ小屋でおかしなゲーム
数日振りにダーツ小屋に来て見た。この日は8割程度の人が「ここの小屋は始めて」とのこと。隣の町から来たそうだ。性欲解消のために来る人も居れば、このように「いろんなフィーリングが合えば1対1の交際相手に」という人を求めて遠征してくる人たちもたまに居るということなのだ。いつも場を仕切っている男性が「じゃあまあ、ちょっと打ち解けるためにゲームをしましょうか」という。ダーツかな、と思っていると違った。
なんかしりとりのようなモノの変形の言葉遊びらしいのだが、ルールが非常に複雑、というかこの地域特有の方言を使わないといけないらしい。結局ルールを彼以外に誰も理解できない、という企画倒れに終わる。しかし、それはそれで笑いが出て盛り上がっては来た。結果オーライか。
続いて「じゃあもう1回ゲームをしましょう。この後は各自ダーツなりなんなりということで。で、これはルールが簡単です。“中華料理屋ゲーム”と言いまして中華料理屋さんの壁のメニュー、アレをまず“右端が先頭のメニュー”と考えてください。で、左のほうにあると思われるものを順番に行っていく、というゲームです。前の人が言ったものより右側、つまりアタマ側にあるものを言うとゲーム終了。やり直しとなります。今回は間違えた人から抜けていってやり直し。抜けた人は男女それぞれに用意された番号札を引いてください。それでカップリングをしますよー」とのこと。
「最初からコレにすればよかったんじゃないのー」と冷やかす声が聞こえるほどの段取りの良さだ。というか合ってる間違いの判定はどうするんだろう、と思っていると「えーではギャラクシーの前に集まってください」とのこと。その男性がボタンを操作すると液晶画面に食堂のメニューっぽい札がずらりと並んだ。その下に「●●町、××中華食堂」との店名と、店舗の一部の写真などが出た。なんだこれ! と思っていると「プログラムをちょっと追加してみましたー」と例の男性。これまたエライ仕込みだなあと思っていると「いやー。マンネリ化とかを少しでも防ごうと」と笑っている。この小屋を随分と大事にしているんだなあ、と感心するやらちょっと呆れるやらだ。
そうこうしているうちにジャンケンで並び純を決めてゲーム開始。なんと最後の順番になってしまった。画面に店舗名やらヒントやらが出る。町の食堂タイプの店だ。ヒントは「誰も頼まないようなアレがメニューに載っているタイプのお店です」と。誰も頼まないとなると「鯉の甘酢あんかけ」で鉄板だろうが、料理名はそれであっていただろうか、と思う。つうか音声認識なんてどうやって積んだんだろう、と思う。
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●メキシコ/成人後:ダーツ小屋の人々で男女逆転研究会
いつものダーツ小屋の仕切り屋男性からメールが届く。最近では近隣の町のダーツ小屋とも交流を広げたらしい。どうやって? と聞くと「俺みたいな仕切り屋がどの小屋にも1人2人は居るもんさ」とのこと。そんな面子で色々メールをやりとりして、イベントを開催することになったとのこと。
イベントの内容は、というと「男女の立場を入れ替えた体位を研究してプレイする会」ということ。なんだか凄い話だな、と思いつつも現場に行って見ることに。隣の町の大きなホテルの宴会場を貸しきって開催とのこと。なんだか大掛かり過ぎる気もするが。
会場には大きなプラズマディスプレイがいくつもかかっている。swfで作ったと思われる簡易なアニメーションで「この体位を、男女を入れ替えるとどうなるか。どう行うか」というものが説明される。DVDに焼かれているものを後で配布します、とのこと。なんとも手際がいいというかなんというか。
で、入場時に引いた番号札の組み合わせで、会場の端のほうにあるブースのような場所の中でそれを実践してもらう、とのこと。それもまたディスプレイに写せるようになっているらしい。まあ、普段からダーツ小屋に行っている人なら「見られながら」に慣れてはいるというものの、やはり画面に写されるとなると趣が違うのでは、と「当たんないといいなー」とか思いつつ説明を聞く。
まずはswf動画による説明。「これは男女逆は絶対無理だろう」というものも3人、4人で協力することで「それっぽい感じ・動き」になるようにアレンジされているものまである。
さて、いよいよ数人が番号で抽選され実践タイム開始。やはりいまそこで普通の人々が繰り広げている変則的なソレが画面に写されているというのは妙なエロさが会場に漂う。ダーツ小屋の場合は「遠目には見える」だけでこれほど寄ったアングルで見えているわけではないし。
「うわー」「あんなんなんだあの人の」「声デカすぎ」とかあちこちで感想が漏れる。
そうこうしているうちに抽選に当たってしまう。通常は「男性が上、女性が下でパワーボムでフォールしているようなソレ」が当たってしまった。えーできんのソレ? とか思いつつブースに誘導される。パワーボムと言うよりも「回転エビ固めの変形」みたいな感じになるらしい。相手の女性が手間取っているが、こちらはひっくり返された形なのでどうしようもない。あ! こんな感じなんだ! 意外といいかも!
世の中の全てに派閥あり。自動車であればT派、N派、H派、他海外派。時に相手の「派」を侮辱し、逆にうらやましく思ったりするものです。今回はダーツのソレにおける行動、口癖、多く見られる性格などについて少し。
※完全にネタですので悪しからず。また文中は敬称略とさせていただいております。
●UNICORN派
・「ダーツは英国の競技だから」
・「ダーツなんてどこの国のでも一緒でしょ」
この2つが口癖のド定番。「ジョン・パートって名前さあ、なんかポルノ男優っぽいよね」と話しかけて激怒した場合、間違いなくUNICORN派と断定して結構です。
●HARROWS派
・「これはなんと読むのかな? よく知らないんだけど」
・「安いし。どこでも売ってるしねえ」
なんとなくですが、良い人が多そうなHARROWS派。相手のクリケの閉め方などに一切文句を言ったりはしません。
●BOTTELESSEN派
・「形がホラ、結構特徴的だし。色とかもね」
・「ケースがなかなか豪華だったりとかさあ」
・「真ん中抉れてるのが投げてみたくて」
個性派、ビジュアル重視派が多く見かけられるBOTTELESSEN派。また「クビレ」と言ったらBOTTELESSEN。隠そうと思っても隠し切れない好色さがダーツ選びにも現れてしまった、といったうっかり紳士が多いのが特徴です。女性で愛用されている方の場合、自らのクビレに相当な自信があると見て間違いないでしょう。そしてもちろん好色家です。
●PUMA派
・「いや結構良いのよ」
・「高くないしさ」
とはいえ結構なお値段がしますPUMAのダーツ。案外存在すら知られていないPUMAのダーツ。あえてそこに行くというあたり、ガチな競技志向、または「人と同じのはイヤ」という強固な意志を感じます。
●WINMAU派
・「コストパフォーマンスいいよぉ」
・「いやマジお勧めよ」
名門、老舗との呼び声も高いWINMAU。通好みという雰囲気が漂うせいかベテランプレイヤーに愛好者も多いです。PUMA派とやや近い体育会系の香りもいたします。ただ、使っている方に使用感などの質問をするときは「ウィンマウ」ときちんと発音しましょう。「インモー」とかいうと叱られます。「ワンタンモデル開発中」のニュースもちょっとうれしいかもな人もおられることでしょう。
●LASERDARTS派
・「なんかカッコいいから」
・「持ちやすいんだよねー」
機能とデザイン性を重視する派。「PEN」などを愛読してます。電話やオーディオはB&Oだったりします。お洋服もファッショナボー。間違ってもショップやブランドのTシャツを着て投げたりしません。そんなことをするくらいならダーツを辞めます。でも好きなAVは「未亡人モノ」です。
●Solid Rare派
・「いやちょっと試してみたくて」
・「グリップするよー!」
BOTTELESSEN派、LASERDARTS派と若干被る部分はあります。それに加えて
・お小遣いにゆとりアリ
・暇人
・硬い金属マニア
・指の皮が丈夫
これらのいずれか、または全てを満たした場合、Solid Rare派に華麗な転身を図る場合が多く見受けられます。または「俺のは細いけど長くて硬い」ことを無言でアピールしている場合もありますが、そういう方に「なんかネコのチ●コみたいな形だネ!」とは言わないほうがいいでしょう。
●SAMURAI派
・「気になるじゃな〜い!?」
・「国産だもん」
・新しいもの好き
・国産ダーツマニア
・木箱好き
・愛車はプリウスないしはインサイト
・トム・クルーズ、渡辺謙、小雪、波田陽区いずれかの熱狂的ファン
こんな感じでしょうか。まだまだデータ不足です。現物を見たこともないです。
●DMC派
・「やっぱタングステン比率がさあ」
・「そのフェニックスはブラックモデル!?」
・「み、み、溝無いじゃん!?」
国産ダーツの先駆けであるところのDMC。競技志向の強い方には大人気です。タングステン比率にはこだわります。使い込んで黒くなったソレを見て「限定?」「プレイヤーモデル?」などと興奮してしまいます。また、カットの無いレイブン、ファルコンを見てしまった場合、それが「磨耗なのか予め無いのか」がはっきりするまで使用者を店内中追い回します。磨耗だった場合「やっぱ減りますよねー」と和やかな道具談義に入りますが「予め」だった場合目の色が変わります。店外までも追い回し、入手経路を聞きだそうとします。都内某居酒屋に行ったら必ず「五色納豆」を食べて某プレイヤーに思いを馳せたりします。クリケの戦略を話し始めたら2時間は止まりません。
●Trinity派
・「前重心だから! 飛びが違うから!」
・「もう他のダーツ投げられないから!」
棒状のものを持ったら無意識に前重心であるか否かを確認。座右の銘は「死ぬときはどぶの中でも前重心で死にたい」。DMC派に比べ、なんとなくテンションが高い人が多く見かけられるTrinity派。危ない薬の中毒患者の如くTrinity、ASTRAブランドのソレを買い集めては若干危険な香りを漂わせ「飛ぶ! 飛ぶ!」とうわごとのように繰り返します。「4本目も前重心」「凄く飛ぶ」などのシモへの展開もお手の物。SAKURAと聞いても歌でも花見でもないことを思って心拍数が急上昇。森山直太郎のことはナノセカンドも思い出しません。同様に「KTM」という文字列を見てもバイクのことなんかチラリとも考えません。むしろ「“.”が抜けてる!失礼な!」とか見てる方向性が違います。 「買いすぎ」な人も多く見かけられます。また、ごくまれに「毛利元就マニア」もいらっしゃいます。
昨日はSoul(s)新宿まで出かけました。普段はあまり遠出しないのですが、この日はダーツBlog連盟のイベント「KTM.の知恵袋 in Soul(s)新宿」が開催されるためです。
簡単に言うと、Trinity系のバレルデザイナーであるKTM.さんが「それぞれのバレルにあった投げ方、飛ばし方」のアドバイスをしてくださる、という会。簡単に言ってしまってますが、これは凄いことですよね。
さて、事前に「くまさん」に場所を聞いていたのですが、ちょっと入り口がわからず電話連絡したところ、迎えに来てくださいました。ありがとうございます。>くまさん
で、うだうだと個人練習をしたり、対戦をしているうちにKTM.さんがお見えになりました。そしてしばらくすると体格のいい男性が…え!?。
「じょ、じょ、じょ、Jonnyさんだ!」
「じょ、じょ、じょ、Jonnyさんっすよ!」
「ゲストを」というKTM.さんからの事前通知はあったのですが、具体的にどなたが、とは聞いていなかったので皆びっくり。特にJonnyモデルを使っている私やMSTさんは「アホの子」のように「じょ、じょ、じょ」言いまくりでした。
そんなこんなのうちに、端の1台を使用してKTM.さんの「説明、アドバイスタイム」が始まりました。最初はなんとなく周りで聞いていた、という感じのDBLメンバーも、KTM.さんの詳細かつ、熱心なお話ぶりを聴いているうちに「これはある程度並んで順番待ちをしたほうがスムーズ」という雰囲気になり、自然と列が出来始めました。私はあまり遅くまで居られないので、先のほうに並ばせていただきました。ありがとうございます。>メンバーの皆さん。
で、いつのまにやら私の番。ご挨拶をして私が投げたのを見たKTM.さんが開口一番「んー難しい!」と。「やべー!? まったくダメダメ!? 時間かかっちゃう!?」と焦りました。と、KTM.さんが助手nakanoさんを呼んで「背格好が似ているから」とお手本のスローを見せていただきました。
で、まず最初に「これは直すか直さないか、できれば直してもらいたい点があるんですよ」とKTM.さん。グリップの件でした。
私は「鉛筆を持つような持ち方の下の指を外した」的な2本グリップで投げていました。人差し指が前のほうまで被り、親指の先のほうで挟む感じです。これによりテイクバックからスローイングの間に「ダーツが回せてしまう」ことがあると。これは以前から他の方にも指摘されていましたが「まあそこそこ入ってるからいいのでは?」という意見もあり、そのままにしていた部分でした。そこをまずは考えてみませんか、というお話でした。
具体的には
・人差し指の横っ腹にダーツを当てて
・親指をもう少し上に出して2本で挟む
という形。「深いところで握る」という言い方になるのかもしれません。これにしてみては、とのお話。KTM.さん曰く「しばらく生まれたての仔馬みたいにフラフラになっちゃうかもしれませんが頑張りましょう!」面白い方です。リラックスできました。また、しばらく影響が出そうな部分の修正については「やりますかどうしますか」というように、押し付けるのではなく本人の意思を尊重しようという姿勢も「流石」と思わされました。
さて、続いてはスローイングのスピードについて。
「テイクバックまではすごくゆったりしていていいのですが、そこから急に急いでいるように思えます。1.2.3でいいんです」とのこと。これは「押し比率を上げる」ことで意識がまだ強すぎるとのかと悩んでいた部分でした。やはりもっとゆったりでいいんだな、と。また、「2 のところをもう少しゆっくりしてもいいですか?」とお聞きしたところ「むしろゆっくりでOKです!」とのこと。「間違ってないんだな」と安心しました。これを何スローかしました。
「で、どうしても直してもらいたい問題はですね。人差し指から右(私右利きです)の指が外に開きすぎているんですね」とのこと。ターゲットにまっすぐ伸ばしたいという気持ちはすごくわかるが、それが過剰になっている、というご説明をいただきました。KTM.さんは椅子を持ち込んで、その上に立って指先の動きを見てくれていました。「うーんやっぱり右ですね」とのこと。ここで
・スローラインの右ぎりぎりから
・スローラインを大きく外してさらに右から
ここから「普通にブルを狙う」ことをしてみましょう、というアドバイス。なるほど、これだとどうしても右に払ってはダーツがブルに行かないわけです。しかし、何度かトライしても染み付いてしまったそれは中々私のスローから消せませんでした。うーん参ったなあ、と思っていたところ、
「台の下に座ってみてください」とKTM.さん。私の手先がいまどういう動きをしているか、また、どうすればいいのか、ということをやってみせてくれました。なるほど、角度が全然違います。
「うーん、そうですねえ。あ、Jonny! Jonny!」
え…。KTM.さんがJonnyさんを呼んでいますよ。ま、まさか…。
「はいはいー」とJonnyさんが登場。「あのさ、ちょっと投げてみて」「はい。あ、普通に投げていいんですか?」とKTM.さんとJonnyさんのやりとり。後ろで見ていらっしゃるメンバーの皆さんのテンションがどーんと上がったのが解りました。もちろん、私もいろんな意味で上がってしまいましたが。
「で、yaeさん。この椅子の上に立って。上からJonnyの投げ方見てみてください」
な、なんですって! じょじょじょJonnyさんを上から見下ろしないさいよ、と!?
心の中で「もったいない。もったいない」とつぶやきながらも、こんな機会は滅多にありません。せっかくのご好意、チャンスだからと椅子の上に立ちました。あー、こうか! こうなのか! こういう手首の動きか! それにしてもなんと柔らかい動き! と「!」だらけになりました。
で、椅子から降りるとJonnyさんが私の正面に立って
「ちょっと遠くで構えて、で、ゆーっくり倒してきます。そうです。遠くから倒してくると顔に当たらないですよね。そうです。で、手首はそのまま。チップが上を向くのは良くないという意見も確かにあるんですが、途中で角度変えちゃうと(手のひらがボードの方向に正対したまま引いて戻すと) また投げるときに元に戻さないといけないですよね? そうすると、やることが増えちゃう。スランプになったときにチェックすることが増えちゃう。だったら、ゆっくり、引くというより畳む感じで、そのまま戻してあげる。そうです。あと、テンポは1.2.3ぐらいの一定の感じですね。簡単に投げてあげる。見て狙っているところに投げてあげる」
だいたいこんな感じのお話をまずしていただきまして。「そうです」というのは私が一緒に腕を動かしているのを見てのことです。
この後、向き合ったままお互いの左肩に向かって「1.2.3」と言いながら素振りをさせていただきました。
・シグネチャーモデルの
・バレルデザイナーKTM.さん
・シグネチャーのご当人Jonnyさん
が目の前と横に居て素振り。ありえないありがたさ。汗が出てきました。また、なぜか「カメラ目線でデート気分のAVって一時流行ったよなあ。でもアレだぜ。目の前にJonnyだぜ。DVDじゃねえぞ。ナマJonnyが1.2.3言ってるぞ! これはすでに“Jonnyさんがお・し・え・て・あ・げ・る!”だぞ。立体つうかナマだよナマ!」
私、ちょっと頭がおかしくなったようでございました。
その後も
・ダーツが上下にぶれたとき、それは力で調整しようと思わないでください。投げる位置を変えましょう。力を入れても、速く振っても、ダーツが上にあがる訳ではないですからね。
・家で練習するとき。ブルを狙うのはいいんです。が、もし1本目が外れたら、もう一度ブルを狙いなおすのではなく、そのまま前のダーツにぶつけるぐらいの気持ちでグルーピングを身につける練習をしましょう。グルーピングが出来るようになれば、それがブルの位置ならハット、トリプルの位置ならベットになるわけですから。練習をしていくうちに、(それぞれの狙いの精度があがって)1本目から入るようになったら、もう安心して投げられるというわけですね。ソフトだったら後ろからぶつかってもしっかり投げていれば反応するからOK。それくらいの気持ちでいいんです。
というようなアドバイスをいただきました。
レッスン終了後、汗を拭きつつアドバイス内容を思い出しつつ素振りをしました。あまり遅くまでは居られなかったので、KTM.さん、Jonnyさん、そしてRyu-Co.さん他メンバーの方にご挨拶をしつつお先に失礼いたしました。
#Ryu-Co.さんが「今日は感無量です」と仰っていましたが、まったくその通りだと思いました。本当にいい経験をさせていだきました。KTM.さん、Jonnyさん、そしてRyu-Co.さん、他関係者のみなさん、ありがとうございました。
##Soul(s)新宿のみなさん、通常営業に大きな影響が出てしまい、ご迷惑をおかけしてすみませんでした。ありがとうございました。他のお客様もすみませんでした。
古い民家に暮らしている。親兄弟、兄弟の嫁や夫なども居る大家族暮らしだ。(現実の家族とは顔も構成もまったく違っていた)
最近、家族の様子がおかしい。明るい顔で「そろそろ死にたいですね!」などと言い合っている。なんかそういうギャグでもTVで流行っているのか、と放っておいたが、姉の夫が数日間白装束に奇抜なメイクで暮らしている。やり過ぎでは? と思っている数日のうちに本当に死んでしまった。
警察や役所には自殺ということで処理をしたようだが、葬式などの間も誰も悲しそうにはしていない。また1人白装束で、死んだ兄と同じ格好をしている人がいる。まさかな、と思っているうちにまた死んだ。
こんなことを繰り返しているうちに、仏壇というか葬式用の祭壇(?) のようなものの後ろに、死んだ人々が見えるようになってきた。けらけらといつも笑っていて、楽しそうと言えば楽しそうなのだが、狂気も感じる。
母が「お前にも見えているのかい?」と聞く。「ああ」と答えると「良かった良かった。これで後継者に悩まずに住むよ。あと、ケイコ様は見えるかい?」と聞いてきた。
ケイコ様? と聞くと、「ほら、一番真ん中のお仏像があるだろう。老婆のような顔をした。あそこに若くて綺麗な女性が見えないかい?」と。言われてみると巫女のような顔をした女性がにこにこしながらこちらを見ている。
「私がケイコです。見えますか? 聞こえますか?」と話しかけてくる。「ええ…でも、あなたはどなたですか?」と聞く。
「ああ見えますか。お母様よかったですね。さて、私はいわゆるこの世とあの世、また魑魅魍魎魔物の類の世界を自由に行き来することができる存在です。それらの均衡を保つための役割をする特殊な種族なのです。人間ではありません。神というものでもありません。ただそういう者、とお考えください。で、私達の種族は人数が少なく、人間の中から選ばれた人々にこの役割を手伝っていただいているのです。あなたの血筋は代々その素質を持った人材が“出やすい”のですが、ここ数百年は出ませんでした。久しぶりに“出たかもらしい”というので、今回このようなお身内に続けて亡くなっていただくというテストをしました。テスト兼、ご家族の生命力をあなたに凝縮するための行為でもあるのですが」
なんのことだかさっぱり解らない。この後も延々と説明は続いた。要約すると
・この役目は日本では「陰陽師」と呼ばれている。別の意味、能力の陰陽師も存在するが、便宜上この役割の人材も「陰陽師」と呼ぶことにしている。
・陰陽師を輩出した家族は、陰陽師在職中およびその死亡後200年、経済的に逼迫することが無いように「不自然すぎない形」での配慮がされる。宝くじが当たるとかそういう「ツキに見える」配慮が続くとのこと。なので、パチンコや賭け事などは時間が空いているときに積極的に行うこと。日々の生活はそれで足りるようにしてあるとのこと。
・現在勤めている会社、職業については「極めて円満に」辞めることが出来るようになる。日本全国を飛び回ることになるため、前職を「独立してやっている」ように世間には見えるようにするということ。私の場合はフリーライターという形になるとのこと。実際にはその仕事はしないで陰陽師としての空き時間はギャンブルをしていること。
・金属で出来たものは陰陽師の力をアンテナ的に放出してしまうため、できるだけ身につけないこと。
だいたいそういうことだった。で、これから基礎訓練に入るとケイコ様が言う。
「まずはこの仏壇の前に光の幕が見えていると思いますが、入ってきてください。普通の人はまず幕が見えていませんし、能力が弱ければ入れません。弾かれます。また、入ることが出来ても物凄く疲れます。立っていられないほどですね。その中でどれだけ長時間普通に暮らせるか、がまず基礎訓練の最初です。さあこちらに来てください」
とのこと。入ってみる。ちょっと体全体が痒いような感じがしたが、問題なく入れた。別に疲れない。ただ、中で出来ることが死んだ家族と雑談したり、ケイコ様を交えてトランプをしたりするぐらいなので退屈だ。
「どうですか?」とケイコ様。「疲れはしませんが、その、なんというか暇です」と答える。と、ケイコ様はけらけらと笑って「暇ですか。たいしたものです。そうですねえ。あと私がして差し上げられるのはいわゆる性行為ぐらいですが。されますか?」とのこと。冗談では無い。人間の形はしているが人間ではないと解っているものとそんなことを。しかも仏壇の中で家族が見ている前で。ありえない。
いえそれは結構ですと断る。と、またけらけらと笑って「もう少しお色気のある姿にしておけばよかったかしら。それはともかく、では次の訓練に移って問題ないようですので始めますね」とのこと。今度は縁側の外に「魔物の世界」への幕を作るので、そこから入ってみて欲しい、とのこと。人間の単位で4〜5km歩いた先に今日の日付が書かれた「陰陽師基礎訓練」と書かれたお札が貼られた木があるので、それを剥がして持ってきてくれとのこと。やはり疲れるかもしれないので、疲れを感じたらお札を剥がさずに帰ってくること。お札を剥がした帰り道は魔物が襲ってくるようになるので退治するように、と。退治はこれから渡す短い木を手に握って「倒れろ」と念じて手を伸ばせば倒せるとのこと。
「倒れなかったらどうなりますか」と聞くと「お札を剥がすことが出来た段階で相当に能力が高いというレベルに達しています。倒せます。というより倒せないと思ったらダメですよ」とのこと。
ひとまず魔物世界への壁を通ろうとすると「開け、と強く念じてくださいね」と後ろからケイコ様の声がした。はい、と返事だけをしてそのまま進む。
幕を通ると、いかにも魔物が出そう、という薄暗い森の中に出た。確かに今度は少しだるい感じがする。が、歩けはする。お札を見つけた。剥がす。とたんに魔物っぽい声が聞こえる。結局4〜5体を倒して幕から出た。魔物を1体倒すごとに疲労感は増した気がする。
「お疲れ様でした。ご立派でしたよ。では、今日はもうお休みください」とケイコ様が言う。仏壇から出てそこにあった布団に倒れこむようにして眠る。
「起きなさい。起きなさい」と男性の声がする。と、黒い着物を着た50がらみの男性が居た。彼に起こされたらしい。周りを見回すと、仏壇などは無い、というか家具がまったく無い。間取りは同じだが、あるのは布団だけだった。
「君はいま、言ってみれば夢を見ていたんだ」と男性。はい? と答えると「ケイコという者に会って、訓練をしただろう。あれは人間で言う“夢の中の”出来事だったんだ」
「そうですか。道理でへんな話だと思いました。しかし、家族が居ませんね。それと、あなたはどなたですか?」と聞く。
「順番に答える。まず、夢ではあるがあの話は現実だ。家族は君の力が目覚めた後まで生存されていた方は別の場所で暮らしている。安心してもらっていい。あと、私に名前はない」とのこと。
よくわからないので詳しく聞いてみると
・家族が死んだところまでは起きていた。が、ケイコ様の姿が見えてその仏壇に入ってからは“肉体としては”眠っていて、夢と言う人間の体の機能を使って訓練をしていた。基礎訓練の段階は精神力がその全てであるため、寝ていても問題はない。むしろ寝ている間に陰陽師としての体力を鍛える方法の眠り方をしていた。眠っていた期間は6ヶ月。会社の退職、保険などの諸手続きは済んでいるので心配ない。
・家族は今後、陰陽師である間は会えない。精神的、肉体的限界に来たとこの男性が判断した段階で引退となる。
・この男性はケイコ様と同じ“存在”であり、今後私の教育係兼、実際の任務の連絡、サポートをする係。名前は無い。本来的には名前があるのはケイコ様だけで、必要もないのだが本人が「稽古」にかけて駄洒落的に便宜上つけた呼び方ということ。
「ではなんとお呼びすれば」と聞くと「なんでもかまわない」というので「イチロー先生、ではどうでしょう」と聞いてみる。先生、というのはこれから関わる人に何の先生かと聞かれて面倒ではないか? というので「イチローさん」と呼ぶことに決まった。
「さて」とイチローさん。
「これからの訓練は、肉体と精神を同期させることが問題となる。むしろ寝ていた時の訓練のほうが肉体の関与がなかったため、簡単だった。いわゆる幕を通る段取りも簡略化してあった。実際にはああいうものではない。まず、幕を自力で出さなくてはいけない。出せた後も唱える呪文のようなものをきちんと習得しないと通ることもできない。怪我をすることもある。気を引き締めて臨みなさい」とのこと。うわーやっぱ簡単すぎると思ってたんだよなー、と思うと
「そうだ。そう簡単なものではないのだよ」とのこと。あれれ心が読めるのか。じゃあ前にケイコ様に「性行為でも」と言われたときにちょっとだけ「やってもいいかも」と思ったのもバレたのかな、とつい思ってしまう。と、イチローさんが苦笑して「ああ、バレているよ。どうせ夢みたいなものだったらやればよかった、だろう?」と。
いやまあ、じゃあ訓練をしましょう、と言ってみる。最初に幕を出す呪文というのを教わる。長い。それは口に出して言うんですか? と聞くと「回りには聞こえないほどの小声でかまわないが、発声は必要」とのこと。言って見る。噛む。またトライ。間違える。やっと言えた。幕が出ない。気合が足りないのかな、と思うと「そう。もっと集中して。幕が出ることを信じて、イメージして」とのこと。再トライ。出た。今度は消す呪文。これは1回で出来た。出したり消したりを延々と繰り返す。物凄く疲れる。初日はこれで終わり。
「飲食は普通にしていいのでしょうか」と聞く。「突然の陰陽師活動に対応できるように、泥酔しない程度なら酒は問題ない。魚は生や煮たものなら大丈夫。揚げたものはダメ。肉は通常は鳥類だけOK。牛肉豚肉は陰陽師の力が“にごる”ため、普段は食べないように。魔物が大量発生して全滅させた後は、魔物界の力が弱まるため、数週間は大物は出てこない。陰陽師の力の“にごり”はほぼ10日ほどで完全に抜けるため、大量退治の直後は牛肉豚肉もOK。でもフライや天麩羅はダメ」とのこと。
そうですか、なんか格闘技の選手みたいですね、と言うと「まあ、牡蠣フライが食べられないのは残念だろうが。ナマか鍋モノで」と言われる。そこまでお見通しとは恐れ入る。
数日間、幕を出したり引っ込めたりの訓練が続く。「では入ってみようか」と武器である木の小さい棒を渡される。「魔物が出たら、極力戦わず戻ってくること。いいね」と言われる。やはり魔物も夢のものとは桁外れに強いんだろう。いよいよ入る呪文を教わる。これは短い。ただ、足を踏み入れる瞬間に同時に発しないと弾かれるとのこと。なので、入るのに成功したら最初はそのままバックで戻るように、と言われる。
幕を出して、一歩踏み出して見る。物凄い勢いで弾かれた。数メートル吹っ飛んだはずだ。背中を強打して息をするのも辛い。これは相当にシビアだな、と思う。「はい少し呪文のほうが早かった。もう一度」とイチローさんの声がする。いやちょっとすぐには立てませんよ。
父と2人で海辺の一軒家で暮らしている。(父は亡父の顔をしていた)
海風にさらされて白く塗られたペンキもがさがさしているような感じの家。父は教育委員会に勤めているが「海辺で暮らすのが若いときからの夢だった」というので私と共同でこの家を買った。私は海は苦手だが、仕事のオブジェ作りにバーナーや大きな鉄筋などを使うため、一軒家は都合がよかった。倉庫のような巨大なガレージも付いていたし。勤めていた美術会社を辞めたばかりだったので、作業場に不自由していたところだったし。
問題点は買い物の便が悪いこと。一番近いスーパーまで車で30分ほどかかる。コンビニなんてものは無い。
この日は日中、一週間分の食料と酒を買うためにスーパーに行った。古くからの友人が近くに住んでいるため、クルマを出してくれた。ので安心して昼飯時に酒を飲んでから出かけた。
途中、友人が海辺の長い坂道というかスロープの途中で電話のためクルマを止めた。
こんなところで止めて登りきれるか? と思ったが、ランドローバーなのでまあ、問題はなかろう、と思っていると、友人がふざけてサイドブレーキを解除した。ずずーっとクルマは坂をバックしだした。交差している道などはないが、下のほうにはなにか小屋のようなものがある。「ぶつかるって! やばいって!」というが友人はなおもふざけて寝ている振りをしている。結局サイドを私が引いたりしてなんとか止まった。「なにやってんだオイ!」というとでへでへ笑っている。なんだこいつ飲んでたのかよ! と思ってびっくりする。上を見ると自転車に乗った警官が居る。特にこちらに注目している様子はない。また、ちょうどどこかのサーファーが道を聞いているようだ。いまがチャンス、と友人を後ろの席に追いやって私が運転席に座る。家まではもう1分かからない距離だ。ひやひやしながらも「どうせこの段階で捕まったら両方免許取り消しだから」と開き直って警官の前を通過。家に着いた。ほっとする。
翌日、一週間分の食料の中から、トマトソースだの野菜を煮て日持ちさせるものなどの調理をする。トマトソースは今日の昼飯にも使ってパスタなど食えばいいか、と思っていると父が「ほう。いいにおいがすると思ったら」と奥から出てきた。「食いますか?」と聞くと「いや、今日は校長連中と昼食会議があるから。またの機会に」と出かけていった。
父のクルマが出て行くのを見るとも無く眺めていると、昨日の友人のローバーがゆらゆらとやってきた。何の用か? と思っていると、彼と女性2人が降りてきた。1人は以前私が交際していた女性。派手な顔ではないが美人で、それなりに均整の取れた色気のある体つきをしている、というタイプの女性。もう1人は、地元の飲み屋で働いている若い女性だった。髪が短くて派手な顔立ち。「MEGUMIをほっそりさせて顔を綺麗にしたような」という身体も派手という感じの子で、飲み屋では人気がある。最近妙に話しかけてくるが、ちょっとウザイというか「不思議ちゃん」ぽいとこもあるためスルーするようにしていたのだが。またキツイ組み合わせを連れてきちまったもんだな、と思いながら「なんか用か? 俺料理しないといけないから忙しいんだが」と窓から叫ぶ。と「いやなんだっつーこともないんだけど。ちょいと近くまで来たから」とのこと。近くまでっていうか、その組み合わせがおかしいだろうよ、と思うが、放っておく。父は鍵をあまりかけない、というかそもそも鍵をかけなくてもこんなところまで泥棒は来ないだろうが、ということで玄関は開いているだろうから、どうせ勝手に入ってきてしまうだろうと思ったから。
案の定3人で入ってきた。元彼女のほうは「久しぶり」と泣き笑いのような顔をする。昔と変わらない。笑っているか泣いているかわからないような顔でいつも笑っていた。
「あー。悪いけど見ての通り忙しいんだ。なんか用事があるなら早めに頼む」といいながら料理を続ける。飲み屋の子が「何作ってんの何作ってんの! 料理できるんだ凄い凄い!」とかまとわり付いてくる。他の女性と話しているところをなぜかいまだに元彼女には見られたくないので「いや保存食」とか言ってちょっと別の用事があるフリをして一度台所から出る。勝手にCDなどを物色している友人に「おいお前どういうつもりなんだよ。●●(元彼女の名前) と××(飲み屋の子)を一緒に連れてくるって意味がわかんねーよ」と言う。と「いやそのー●●ちゃんはさあ、結局お前とヨリ戻したいって相談してきたわけよ。で、××ちゃんにもお前最近女性関係どうなのとかしょっちゅう質問されて。お前に気がある感間違いないわけよ。で、だったらホレ、今週お前暇だっつうからここで一気にカタつけちゃえば楽かな、と思って。早めに決着つけておけば、来週までお楽しみタイムも取れますぞ」と。取れますぞ、じゃねーよ何勝手なこと言ってんだかよ、とかぶつくさ言いながら台所に戻る。
パスタ用に湯を沸かしていたのだが、●●が勝手にパスタをゆで始めている。どう考えても1人分ではない。4人分より多いかもしれない。また、××が「これでどうでしょうかー」と間抜けな声を出しながら、でかい半球状の鉄板を持ち込んできた。
「おいお前なに勝手に料理してんだよ。しかも何人分だよ食うのかよ手前ぇらもよ! つうかそっちのお前! それはオブジェの材料だ! 料理に使える状態じゃねえよ、溶接剤とかついてて汚ぇんだよ。てか仕事場に勝手に入るんじゃねえよ!」とあちこちに怒鳴り倒す。
「寂しいと思って」と●●。は? というと「お父様と2人で家からもたまにしか出ないし、お父様は外でお仕事だからいつも食事は1人でしょう? 東京にいたころのあなたの暮らしからは随分と違うわ。1人で寂しくないの?」と。
「それとこれとは関係ないだろう。だいたいな、俺の仕事とかの都合も聞かねぇで飯一緒に食おうとかしてんじゃねえよ」と言うと、さえぎるように
「聞いたから。しばらくあなた暇だって」と平坦な口調で言う。まったくおとなしいんだか強情なのかわからないところは昔のままだ。
「これフライパンじゃないんですねー」とか馬鹿っぽい声を残して去っていった××がトマトソースのなべに「えいえい!」とか言いながら何かを大量投入している。「おいお前なに入れた!」と聞くと「コショウで〜す! コショウをたくさん入れるとおいしくなるのですヨ」とのこと。しかし、それはコショウではなくてカイエンヌペッパーだった。ビンの半分以上入れてしまっている。粉の小山がソースの上に乗っている。あれを山のまま除去すればまだなんとかなるかもしれない、と思い「どけ!」というと「ダメです! これは××のソースなのです!」となぜか必死だ。そして一気にかき混ぜてしまった。あげくスプーンをソースに水没させてしまった。「おいいい加減にしろ!」とどなりかけたところに●●がスーッと寄ってきて小皿にソースを取ると××に味見をさせた。「うぎゃー!」とか漫画っぽいリアクションをして水のサーバーに走っていった。
「これはもうダメね。取り返しが付かない。大丈夫。私がアサリの白ワインソースを作っておいたから」とまたも平坦な口調で言う。
あのなあ、と思う。トマトソースは全滅、アサリと白ワインを勝手に使った?
「これは…」
「これは1週間分の俺とオヤジの食料なんだ! 勝手なことしてんじゃねえよ! また買い物かよ! まだ独立したばっかりで金だってねーんだよ! でしょ? 解ってるわよ。明日買い物に行きましょう。お金なら持ってきているから。びっくりするぐらい持って来たから。で、あと、私もう1人でうじうじ考えてるの辞めたから。明日からここで暮らしますから。昔みたいに」と人の台詞をとった上にさらに強引かつ勝手なことをすらっと●●は言い放った。
「何を勝手な…」
ぐわっしゃーん! と派手な金属音がした。ガラスが割れる音もした。作業場のほうだ。あの女またなんかやったか? と走っていくと、注文品ではないが宣材作りのために試作した金属の塔が倒れている。はめ込んだガラスが割れたのだ。
「ごめんなさーい。この中に私が入ったら可愛いかな、と思ってやってみたくて…」もう意味が解らない。こいつだけでも帰らせよう、と思っていると友人が「まあまあ。これは試作品だからゆっくり直せば、ね!? そんなことよりみんなで飲もうよ」と大量のビールを抱えてやってきた。つうかそれ俺が昨日買ったやつだろ!? また在庫減らしかよ。つうかお前クルマなのに酒飲んでいつまでいるつもりだよ、などと友人に詰め寄ると
「泊まるよ。3人で泊まる。滅茶苦茶部屋あまってんだし、俺明日休み貰ってあるし、たまにはお父さんも若いもんと話したりしたいだろうし」とかこいつも勝手だ。
「見てくださーい。エロでしょエロスを感じるでしょお。私を好きにしていいのよぉー」と間抜け声が聞こえる。振り返るとクレーンのチェーンに手錠をかけてぶら下がるようにして××がポーズを取っている。両腕を上に持ち上げて胸を張る形になっているため、これでもかというぐらい胸のデカさが強調されている。
「馬鹿な子。この人はそういうのより言葉とか想像を超えたテクを使われると興奮するタイプなのに」といつのまにか●●が後ろにいて物凄いことをまたもさらっと言い放った。
友人は携帯のカメラでうひょうひょ言いながら××の写真を撮ってはビールをあおっている。これからどんなことになってしまうのか、あまり考えたくない。