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March 26, 2004

改めて考えると難しいのですが

お笑いの人のネタについて

私はお笑いは好きなほうなので「ちゃんとネタをやる」系の番組はリモコンごちょごちょやっていて目にとまれば、そのまま見ていることが多いです。芸人が出てコントをやっている番組も、内容によっては見ますが、やっぱりネタをやっているもののほうが個人的には楽しめます。

さて、そんなお笑い番組を見ていて、少し前から気になることがあります。それは

・ファミレスのシチュエーションコントネタは進化していないのではないか。

ということなのです。私が知る範囲ではファミレス、コンビニネタを最初に積極的に取り入れてきたのは「ウッチャンナンチャン」だったろうか、という印象です。元祖的な人は別に居るのかもしれませんが、ネタとしてひとつの「完成形」に昇華させたのはあの二人ではないか、と。ファストフードネタも当時は、やっていたかもしれません。

ウッチャンナンチャンが用いたファミレスネタの基本形は
・注文をまるっきり聞き違えて間違える
・“ご注文繰り返させていただきます”からの間違え方がどんどんエスカレートしていく。
・でも飲み物だけはあっている。あるいは飲み物を出すタイミングに異常に執着する。

この中で“エスカレート”と“飲み物”は「重ね」です。あえて同じようなことをトーンを変えて、あるいはあえて変えずに繰り返すことで笑いにグルーブ感を出していくとか、理屈的に言えばそういうやり方だと思います。

最近では「フットボールアワー」というコンビ(片方がよしもとブサイクNo.1に選ばれたらしいです。130Rホンコンさんが“殿堂入り”してしまったせいだとか) が最近ファミレスネタを得意としています。あと、これは見たことがなくてググったら出てきたのですが「ブラジル代表」というコンビも“深夜のファミレス”をモチーフにしたネタがあるようです。

で、この「フットボールアワー」に関しては、ウッチャンナンチャンのネタを丸ごともってきた、ということではなく、新しい工夫を混ぜ込んでいたりします。

でも、やはり新鮮さはあまりありません。面白いのですが新鮮ではない。「これは来た!」という受け手側としての盛り上がりが出てこない。やはり「元ネタ」がある、という気がしてしまうのがひとつ。あと、ネタの中心に入っていく前のフリの段階で「またファミレスネタやるのか」という印象を持ってしまうんですね。これはやはり数多くのコンビが一度や二度はファミレスネタを使ったことがあるからだろう、と思います。ある意味、ファミレスは扱いやすいネタでありながら、応用範囲が狭いネタになってきてしまっているのかもしれません。

基本的には
・店員の変な受け答え(ウッチャンナンチャン)
・もしもこんな○○があったら(ドリフ大爆笑)

この変化形から出ることは出来ないのではないか、とこれはまあ、ファミレスネタに限らず「観客もしたことがあるだろう体験、状況」をネタとして扱っていくという近代のお笑いネタの傾向の今後の課題であるかもしれません。実際、ではそれらではないファミレスネタが成立するだろうか、と考えてみると

○客が変
・ずっと黙っている
・おかしなことばかり言う

ちょっと危ない、というか抗議が来そうなネタになりかねませんね。

○団体客が変
・ミルクティーに文句をつけるイギリス人団体客
・カレーに以下同文インド人団体客
・カールスバーグがないと暴れるダニッシュダイナマイト(デンマーク)団体客

国際問題になりかねない上にちょっと解かりにくいネタになるかも。
#余談ですが、「Mr.ビーン」でおなじみのローワン・アトキンソンが舞台でやった1人芝居形式ので「インド料理屋に来たサッカーの試合帰りのイギリス人団体客」ネタは見事です。

○メニューが変
・カレーの種類だけ異常に多い
・どえらく高い
・値段の高低差が異常

ネタとしてかなりきっちり練りこまないと笑えるところが無いかも、です。

こうしてみると難しいもんです。あとはスタイルを変えるとかですかねえ。

・2人とも客
・2人とも店員

斬新なシチュエーションコントを得意とするアンジャッシュなら面白くやれるかもしれませんが、なかなかやりにくいネタかもしれません。

最後の「形を変える」以外は「あるある!」「ありそうで無い」ということを笑いの種としていこうという最近のネタの傾向とは異なり「見たこと無いしありえないけどおかしい」ということを前提としたネタ作りとなります。ネタ作りにも時間がかかるし、客席を「掴む」までも遠回りすることになるネタになるかと思います。しかし、先に書いた「見る側が乗ってくる」ネタはなにかしらの「新機軸へのチャレンジ」が必要なのでは、と思います。また、そういうことに取り組む若手が出てこないと「団体のコント」要員としては使えるけども、というコンビばかりになってしまうかもしれません。それはちょっと、寂しいなあ、と。

ぐだぐだと書きましたが、要は「いままでとはまったく違うファミレスネタ」を見てみたいなあ、ということなんですけどね。

Posted by yae at March 26, 2004 01:54 PM | TrackBack
Comments

お笑いネタというのは考える側にとってものすごくシビアな事であると理解しているのですが、最近の若手芸人が
やるネタというのは仰るとおり焼き直し感がたっぷりと感じられます。その最たるものとして、昨晩見た若手芸人
が用意された道具を使って即興で一発ギャグをかます、という番組が放送されていたのですが、もう見ているだけで
恥ずかしくなるくらいアドリブのきかない芸ばかり。しかも笑わせるのは下ネタオンリー。あきれかえりました。

今音楽界では昔の名曲をカバーという名の下に安易に次々と発売され、そこそこ売れているようですが、こういった
風潮は今に淘汰されていくのかも知れません。しかし、その淘汰されていく過程を強制的に見ていかなければならな
い視聴者の辛さというのを判って欲しいなあと思ったりします。

ファミレスコントでもそうですが、もう絞り尽くしたからネタはないんだよ、とでも言いたげな感じで芸を披露して
おりますが、yae様の仰るとおりまだまだ掘り下げればネタはいくらでもたくさんあるはずなのですが。

どうもこう、安易に安易に走りがちなのは最近の若手の芸の一つとして捕らえても仕方がないんでしょうかね。

Posted by: のり at March 26, 2004 03:48 PM

>のりさん

新しいネタを作ってかけるまでには、相当に時間も労力もかかると思いますし、そうであるべき、というのがかつてのお笑い芸人というものだったのでしょう。しかし、最近は「一山幾ら」のコント番組が主体になり、そこで人気が出てしまうと、なかなかそういう時間も取れないし、やろうとする気も薄れていくものなのかもしれません。

個人的にはコンビですと“アンジャッシュ”“ドランクドラゴン”が好きなのですが、前者があまりコント系のバラエティでは見かけないのに対し、後者はレギュラーで出ている番組もありますよね。なんとか流の格闘術を教える云々というネタなどは何度見ても笑えると思うのですが、もうそういうネタをしっかり作る時間がなくなっているかもしれません。

これについては、芸人たち本人だけを責めるわけにはいかず、プロダクションの営業方針であり、なによりもテレビ業界が彼らを「消耗」しているのでは、と思うときがあります。

ビデオスターの悲劇 Intenet Killed The VideoStar >こちらにリンクしております。

上のリンクとは内容的に関係ないのですが「バラエティ番組がお笑い芸人を殺した」ということになりかねない使い方をされているのでは、と思えるときがあるのです。

その中でも「こりゃイカン」と思ったのがテツ and トモと長井秀和です。何かのゲストに出たとき、また、長井秀和はワイドショーにも出ているのかな。それらで「○○(その番組)のなんでだろう」や時事ネタで「間違いないっ!」をやらされていましたよね。(長井さんはいまでもですね)

あの行為は、見方によっては彼らの芸に対する冒涜です。練りこんだネタであれば、マンネリと言われてもテツ and トモには動きや、不必要なまでの歌唱力や、表情などで笑わせていくという芸があります。また、長井秀和は、ひとつふたつ滑ったネタがあっても、それをまた笑いの種にしたり、重ねで笑わせていくタイプの話芸があるわけです。しかし、ある意味「押し付けられた」「強要された」ネタはネタそのものの完成度も低く、自分たちの芸に「乗っていく」こともしにくいはずです。その結果、「見飽きた」「最近面白くない」などというネガな印象を視聴者にもたれてしまう、と。

個人的にはワイドショーに長井秀和というのは完全にミスキャストというか、プロデューサあたりが「昼間の番組に長井秀和持ってくる俺ってイケてるよねー」的な自己満足のためにキャスティングされたとしか受け取れないんですよね。

テツ and トモは、海老一染之助・染太郎が事実上引退してしまった今、正月のお笑い番組には欠かせない存在になっていくことと思われます。牧慎二の後釜という立ち位置も掴んだと見ていいでしょう。ここしばらくは「見飽きられた」位置に置かれてしまうかもしれませんが、昨年の大ブレイクのような状態には二度とならないでしょうが、きっちり芸をやっていけばそれで「存在意義がある」芸人としてやっていけると思います。しかし、長井秀和はいまの使われ方をしていては、新しい形のネタが認知される(あのやり方だけでずっと行けるとは本人おそらく思っていないでしょうから) までに「潰される」可能性があると思います。変なたとえですが「フォームを崩された」形になってしまう。自分本来のネタのキレがなくなってしまう。仰木監督になる以前、一軍に上がってはフォームを弄られてすぐ二軍に落ちてしまったイチロー選手のような状態になってしまうかもしれません。

長井秀和はそうなってしまうにはあまりにも惜しい才能があると思います。どういう経緯でキャストされたのかは(先に書いたのは私のある意味妄想ですので) わからないのですが、さっさと降りちゃったほういいと思います。ワイドショー。

Posted by: yae at March 26, 2004 04:59 PM
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